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伊藤 清蔵

河北町の偉人
ふりがな

いとう せいぞう

​解 説

明治8年(1875)北口村(現河北町谷地)に伊藤豫の9人の子供の長男として生まれました。山形中学に入学、中途で札幌農学校予科に転じて、明治 33 年同校の本科を卒業すると同時に、同札幌農学校の助教授になりました。


ドイツのボン大学を中心とする3年間の留学生活を終え、米国経由で帰国して創立間もない盛岡高等農林学校教授に任命されます。

明治 42 年(1909)、教授の職を辞して、ドイツ留学時代に知り合い婚約したオルガ・デイッシュと結婚し、翌年アルゼンチンに渡り、牧畜業企業家としての道を踏み出します。


『南米に農牧三十年』の自伝によると、自ら農場の仕事をし、農場の監督・管理を兼ねて、家畜の研究を重ねながら、業務に精進を重ねています。経営が最大規模に達した大正 14 年(1925)には、所有地 4000 町歩、借地 4000 町歩、家畜(牛羊)数1万2千頭に達しています。

しかし、常に経営基盤の強化に努め、また学問、経験の上から「富士牧場」を創建するなど、晩年まで農牧の夢に生きました。


アルゼンチンの農牧業に対して、実践家・学者としての啓蒙活動も貴重なもので、その発展に大きく貢献しました。

<年表>
  • 明治 8年 北口村(現河北町谷地)に生まれる。

  • 明治22年 山形中学校入学

  • 明治25年 札幌農学校予科入学

  • 明治33年 札幌農学校本科卒業

  • 明治33年 札幌農学校助教授

  • 明治36年 農学研究のためドイツへ留学

  • 明治36年 ドイツ、ボン大学で農政学、農業経済学を学ぶ。

  • 明治39年 盛岡高等農林学校教授就任

  • 明治42年 休職

  • 明治42年 ドイツ人、オルガ・ディッシュと結婚

  • 明治43年 アルゼンチンに移住

  • 大正 9年 ヨーロッパ旅行

  • 昭和元年 ヨーロッパ旅行

  • 昭和 4年 ドイツ・ベルギー旅行

  • 昭和 5年 スペイン・フランス・ドイツ旅行

  • 昭和 6年 富士牧場建設着手

  • 昭和16年 没


<主な著作物等>
  • 農業金融論(出版社:裳華書房 明治34年出版)

  • 農業経営学(出版社:丸山舎 明治41年出版)

  • 移民調査報告(第五)[共著](出版社:外務省 明治43年出版)

  • 南米に農牧三十年(出版社:宮越太陽堂 昭和11年出版)

  • アルゼンチンの大牧場主(出版社:オイスカ・ウルグアイ総局 平成14年出版)

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